諭旨 解雇。 諭旨(ユシ)解雇の仕方や諭旨解雇通知の書き方サンプル見本など解雇手続procedure

諭旨解雇とは―どれくらい重い処分なのか?

諭旨 解雇

退職には「自己都合退職」と「会社都合退職」があります。 諭旨退職は最終的に個人が退職届を出し、会社がそれを受理することで成立するため、どちらを選択するれば良いのか迷う方も多いと思います。 自己都合退職とは… 労働者の自己都合、例えば、結婚、妊娠、引っ越しなどが原因で退職を申し出ること。 会社都合退職とは… 会社側の都合、例えば、経営不振、倒産などが原因で一方的に労働規約を解除すること。 会社都合退職になってしまうと、転職活動が不利に働く場合があるため、諭旨退職の時はどうしても自己都合退職にしたい人が多いと思います。 例え、履歴書に会社都合退職と記載されても、何人かの解雇候補がいたにも関わらず、その中から選ばれてしまったというレッテルが貼られてしまうため、転職に不利に働いてしまう場合があるのです。 では、諭旨退職の場合は「自己都合退職」と「会社都合退職」のどちらを書くべきなのでしょうか? 結論から言いますと、「会社都合」とみなされます。 (もちろん例外はあります。 )諭旨都合ですと、原因は従業者にあります。 懲戒処分の一つである諭旨退職なので、会社都合になるのは一般的だと言えます。 しかし先ほども述べた通り、転職に響く可能性があります。 そのためどうやった、自己都合退職にすることができるのでしょうか? ポイントは、すぐに退職を選択する ということです。 諭旨退職では、ある一定の期間を与えられ、その期間内で退職をするのかを選択します。 もちろん、退職を選択せしなければ懲戒処分となり、最も思い罪に値してしまうので、いずれにせよ退職届を出すことが一般的ですが、この与えられた一定期間の中ですぐに退職届を提出すれば、「自己都合退職」になる可能性もあります。

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諭旨解雇を争う| 庶民の弁護士 伊東良徳

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1.諭旨解雇の意味とは? 解雇には、いくつかの種類があります。 普通解雇や懲戒解雇などです。 最も厳格な措置が懲戒解雇で、諭旨解雇は懲戒解雇の次に厳しい解雇といえます。 しかし 諭旨解雇は、ひとまず退職届や辞表の提出を促し、それでもなお提出されなかった際に行う解雇のため、懲戒解雇よりも少しやわらかい印象です。 ひとまずの猶予が与えられますし、ペナルティの意味合いも薄まっています。 諭旨解雇の読み方 諭旨解雇は、「ゆしかいこ」と読みます。 ここで気になるのは、一般的に聞きなれないであろう諭旨の意味でしょう。 諭旨は、趣旨や理由を諭し告げるというニュアンスを持ちます。 社員一人ひとりの能力・評価の見える化は 従業員満足度アップにつながる! 「社員の能力・個性に合った適正な配置ができているか?」「きちんと評価がされているか?」 人材データを見える化し、配置検討や人事評価に反映することは、社員のやる気に大きく影響します。 人材管理システム「カオナビ」なら• 顔写真に紐づけて人事情報を管理• 人材データベースの項目は「特技」や「性格」など自由自在に設定できる• 譴責(けんせき)• 出勤停止• 降職・降格• 諭旨解雇• 懲戒解雇 のそれぞれがあります。 前述の通り、諭旨解雇は懲戒解雇よりも甘い措置ですが実際のところ、同等の懲戒であることに違いはありません。 本人に反省の色が見える、将来を考えた方がよい余地があるとなった場合に、ひとまずのところ選択権を与える、それが諭旨解雇です。 馴染みのない人も多い言葉かもしれません。 読みは、「けんせき」となります。 譴責(けんせき)とは始末書のことで、本人の反省を促し、文面を通して戒めるものです。 罰として効果的なのは、減給でしょう。 お金を稼ぐことを目的に勤務する人も多いため、減給は大きなペナルティになります。 ただ、完全に収入が停止するわけではありません。 名目としては 出勤を停止するという内容ですが、同時に収入も停止するため、生活において大きな打撃となるでしょう。 社内における名誉も汚されるはずです。 こちらもまた、効果的な懲戒といえるでしょう。 特に それなりの出世を実現した人物であれば、厳しい措置となるでしょう。 会社を辞めさせられるわけですから、収入が減る、名誉うんぬんといった話ではなくなります。 完全なペナルティという名目のもとで行う解雇のため、以降の社会生活にも影響するでしょう。 3.解雇とは? 解雇はあくまで、使用者側が強制的に契約を解除する方法です。 解雇には大きく分けて4種類が存在し、場面に応じて用いられます。 また、契約内容や法律に則った行使でもあります。 4種類それぞれについて、確認しましょう。 普通解雇• 整理解雇• 諭旨解雇• 普通解雇は、社内における勤務態度や能力不足を理由に解雇する場合で取られる措置です。 とはいえ、勤務態度については判断する人間それぞれで尺度が異なることでしょう。 そのため、以下の要件が定められています。 客観的に見て合理的な理由がある• 社会通念上の相当性 上司や使用者の独断でなく、あくまで客観的に見て解雇に相当すると考えられることが必要なのです。 他の解雇については、いずれも対象となる労働者に非があります。 ところが整理解雇の場合、必ずしもそうとは限りません。 整理解雇は、いわゆるリストラと表現できます。 つまり 企業が倒産を免れるため、またプラスの改革を起こすために避けることのできない解雇を指します。 しかし、非のない社員を突如辞めさせるため、問題が起こりやすい措置です。 必要条件も多岐にわたるため、慎重に行わなくてはなりません。 改めて、特徴をおさらいしておきましょう。 まず基本、対象となる労働者に懲戒解雇相当の非があると考えられます。 それでもなお、企業が少しでもニュアンスを和らげようと思える余地がある場合に、諭旨解雇が検討されるのです。 つまり 情状酌量に値するか否かがポイントといえます。 強制的な解雇でなく、自発的な退職をひとまず促すことで、当人の尊厳を幾分か守ることにつなげられます。 情状酌量とは? 諭旨解雇のポイントとして、情状酌量の余地があるかどうかが挙げられます。 諭旨解雇を語る上で、欠かせない特徴といえるでしょう。 解雇における情状酌量とは一体どのようなニュアンスなのでしょう。 主に、就業規則の定めに従うかたちとなります。 多くの企業の就業規則には「情状によって処分を加重または軽減する」といった文言が添えられています。 つまり 諭旨解雇における情状酌量とは、規則に則った情状的措置というわけです。 懲戒つまり戒める意味合いを伴う解雇のため、当人にとっては負担が大きいでしょう。 もちろん、それだけの処分に相当する行為が伴う場合に実行されるものです。 たとえば、企業の印象を大きく低下させる行為や資金の横領などを行ったケースが該当します。 解雇するだけでは他の社員や社会に示しがつかないといった情状酌量の余地がない状態のとき、懲戒解雇が下されるのです。 懲戒解雇の理由例 懲戒解雇の理由は、前述の例だけにとどまりません。 他にもいくつかのケースが考えられます。 業務上での不正行為• 会社命令を拒否(基本的に会社の意向に従うという契約を結んでいるため、重大な違反と見なされる場合がある)• 長期の無断欠勤• ハラスメント(セクハラ・パワハラなど)• 経歴詐称 などです。 諭旨免職は、諭旨という言葉からも分かる通り、諭し促す内容です。 また、諭旨のもと解雇する行為という点でも諭旨解雇と同様となります。 なぜ言葉が違うのでしょう?それは公務員における解雇のケースに使われる言葉だからです。 公務員においては、解雇という言葉が使われておらず、免職と表現されます。 諭旨免職は公務員における諭旨解雇と捉えておきましょう。 諭旨退職との違い 諭旨退職もまた、諭旨解雇に近い存在でしょう。 諭旨解雇は、前述の通り、強制的な解雇の前に一旦自主退職を促し、それでもなお応じない場合に実行される措置となります。 対して 諭旨退職は、促された退職に応じた場合を指すのです。 ですが、諭旨解雇も諭旨退職も結果が異なるだけで、ほとんど同様の手順といってよいでしょう。 そのため、2つをひとまとめにして表現している会社も少なくないようです。 退職勧奨との違い 自主的なものでない特定の社員を退職させる方法は、会社主導ばかりのものにとどまりません。 よりやわらかいニュアンスで、退職させる流れも存在します。 退職勧奨という、普段のコミュニケーションで具体的に説明し、会社の力を加えることなく退職に導く方法があるのです。 退職するかどうかは労働者本人の自由になるため、あとあと問題が起きにくいというメリットが伴います。 退職させる流れとして多く使われる方法ではないでしょうか。 依頼退職との違い ここまでは、会社側に何らかの辞めてもらいたい意思があっての解雇や退職を紹介しました。 しかし最後は、毛色ががらりと異なります。 依頼退職という 労働者が会社に対し契約解除を依頼する方法です。 つまり、労働者本人の意思によって、退職する方法となります。 同様の言葉に、自己都合退職というものもありますが意味としては同義です。 どちらを用いても問題なく通じるでしょう。 5.諭旨解雇の手続きの進め方〜必要書類や手順〜 諭旨解雇は、労働者当人に対して少しばかりの思いやりが伴う方法です。 しかし強制的な解雇の一つに他なりません。 そのため 正規の手続きを踏んで諭旨解雇を実現しなければ、あとあと不当解雇の訴えを起こされる可能性も懸念されるのです。 必要書類や正しい手順を理解して、スムーズに手続きできるよう心掛けましょう。 解雇予告が必要 諭旨解雇は、会社の都合で突然実行できるようなものではありません。 あくまで、諭し促す形式の解雇手法です。 そのため、実施までに一定の期間を空けての解雇予告が必要となります。 解雇予告を行う期間は、30日前までと定められています。 もし予告が正しく行われなかった場合、訴訟を起こされたときに不利となる可能性が出てきますので注意しましょう。 解雇通知書とは? 解雇予告においては、事前にその旨を伝えるかたちとなりますが、口頭のみで伝えるのは避けるべきです。 そもそも、解雇はトラブルの起こりやすい措置。 そのため万が一のことを考え、最大限にリスク回避を行っておくとよいのです。 諭旨解雇予告におけるリスク回避として、予告内容の記録が挙げられます。 口頭だけでは、言った言っていないの食い違いが生じる可能性があるのです。 具体的理由や日程を記した解雇通知書という書類を用意し、本人に渡しましょう。 解雇予告手当とは? 解雇予告を行わない場合、労働者当人としては唐突な展開を強要されるかたちとなります。 意図しないタイミングでの解雇となれば、精神的、そして退職後の仕事探しなどに支障が出るでしょう。 つまり、情状酌量の余地がありながら、大きな負担を強いられてしまうわけです。 そのため 予告なしで解雇する場合には、最低30日分の平均賃金を支払うなど一定の保証が必要になることがあります。 突然職を失うかたちになっても、ひとまずの生活を保証できるのです。 解雇予告手当の計算方法 前項の通り、解雇予告手当は最低30日分の平均賃金となりますが、この定義は少々曖昧かもしれません。 何をもってして30日とするのかが、考え方によって異なるためです。 主に、次の図の考え方が基準となります。 図内で説明している通り 過去3ヵ月間の賃金の合計から同期間の暦日数で割った金額、もしくは過去3ヵ月間の賃金の合計から同期間の労働日数を割った金額に0. 6を掛けた値、いずれか高いほうが解雇予告手当となります。 解雇予告手当の支払い時期 解雇されたとしても、基本的に労働賃金自体はそれまで通り支払われます。 よほどのことがない限り、末締め翌月末払いや翌々末払いなどそれまでと変わりません。 そうなると解雇予告手当についても、解雇以降に支払われるように感じられるかもしれませんが、そうではないのが実際のところです。 解雇予告を行わず、解雇予告手当の発生を念頭の上で退職させる場合、遅くとも解雇当日までに支払わなくてはなりません。 完全に 予告なしであれば、当日支払いとなります。 労働基準法で定められているため、例外はありません。 就業規則の規定により対応が異なる 会社経営には、労働基準法が密接に関わってきます。 しかし、諭旨解雇はそこまで厳格に定められていません。 そのため諭旨解雇の対応は、各社就業規則の規定によって変わるのです。 基本的に、諭旨解雇とはまず自主退職を促し、その上で応じなかった場合の解雇処分となります。 ですが規定であらかじめ定めているのであれば 退職届の提出を勧告した日から一定の日数が経った場合に会社判断で懲戒解雇に変更することも可能です。 退職届が提出された場合(自己都合退職) 諭旨解雇は、比較的特別な位置付けに他なりません。 ペナルティとして最も重いクラスに分類される懲戒解雇と同等の懲戒でありながら、情状酌量の余地も伴うという、何とも繊細な位置付けだからです。 だからといって退職届提出への対応まで特別かといえば、そうではありません。 退職届提出の流れについては、通常の退職、つまり自己都合退職と同様に扱って問題ないのです。 退職届提出前後の流れのみが、特別な対応となります。 懲戒解雇の場合の手順 懲戒解雇を行うための手順は、5項目です。 就業規則を確認する• 弁明できる機会を与える• 懲戒解雇の方針を社内で共有する• 解雇通知書を作成する• まずは 就業規則で定められている懲戒事由に当たるかどうか、自社の就業規則を見直すところから始めましょう。 常識的に重大な問題を起こした社員がいたとしても、規則に該当しなければ直ちに懲戒解雇できないかもしれません。 また、手続きに関する規則もチェックしておきましょう。 特別な手続きを要する場合は、それに従って進める必要があります。 なぜなら、当人に弁明の機会を与える必要があるためです。 万が一懲戒に当たる事柄に関わっていなかった場合、問題となってしまいます。 また、その問題に当たって訴訟を起こされるとなれば、さらにやっかいです。 裁判において弁明の機会が与えられなかったと訴えられると、大きな不利を被ります。 人道的にそして法的な観点から、弁明の機会を与えることを忘れないように努めましょう。 懲戒解雇は、会社全体における大きな問題ですし、もし不当解雇で訴えられれば、対会社の構図となります。 ですから、管理職の立場であっても独断で辞めさせる権限は持てないのです。 そのため 懲戒解雇についての情報を社内全体で共有しましょう。 幹部や人事、また上司以外が話を進めている場合、関係者を洗い出して各所と情報を共有してください。 解雇通知書の作成が、基本の流れです。 内容は、• 「貴殿を何月何日に懲戒解雇します」といった文言• 就業規則内における該当する懲戒解雇事由• 事由が適用される具体的な理由 などです。 あらかじめ確認した規則をもとに、解雇が成立する理由を理論的に記載しましょう。 ここでのポイントは、先に弁明内容の話から始めるということ。 弁明と確認した事実を照らし合わせ、さらに社内での話し合い、顧問弁護士との相談を踏まえ、厳密な審査のもと解雇に至ったと伝えましょう。 適切な手順により、解雇事由の深刻さを該当の人物に認識させることが可能です。 もちろん、反論や質問についても細かに対応しましょう。 遺恨が生じないよう、しっかり話し合うことが重要です。 6.解雇後の注意点 解雇し終えたからといって、油断はなりません。 むしろ、不当解雇などの訴訟は基本的に退社後のタイミングで行われるものなので、解雇後のほうが重要とさえいえます。 以下の3つのポイントを理解しておきましょう。 情報漏洩対策を取る• 労働組合からの団体交渉の申し入れを断ってはいけない• 懲戒解雇に至った行為に続き、さらなる負担を被ることとなるかもしれません。 特に重要なのが、情報漏えい対策です。 インターネットの普及した昨今において、情報管理は会社にとっての死活問題とすらいえます。 社内の情報共有ツールの使用権限を停止• 解雇後は会社関連のパソコン操作を不可とする• 会社に関する情報をスマホや個人のパソコンから削除させる など、徹底して情報漏えい対策を取りましょう。 懲戒はペナルティのため、以降の関係を絶つようなニュアンスがあるように見えますが、例外が存在することもあるのです。 それは 解雇時にどのような約束を交わしていたとしても拒否できないかたちとなる「労働組合から団体交渉を申し入れられる」ケースです。 法的に定められているので、会社の意思に関係なく強制的に受けなければならないのです。 懲戒的解雇を通じて強制的、もしくは半強制的に辞めさせているわけですから、反感が生じることも大いに考えられます。 不当解雇の主張も、いつ何どきにもあり得ることだと理解しておきましょう。 対応のポイントは 内容証明郵便や労働審判があったときには、すぐに応じるということです。 対応が遅れると、訴訟において不利になる、保証が大きく課されることにもなりかねません。

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諭旨退職とはどんな処分なの?失業保険はもらえるの?

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総務・人事部や管理職の方はおさえておきたいキーワードですが、実は知識が曖昧という方も多いのではないでしょうか。 自己都合退職や定年退職などと違い、実務で遭遇する機会が少ないことから、存在自体知らない人事担当者も少なくありません。 そこで今回は、諭旨退職の解説とともに、退職制度における諭旨退職の位置づけ、関連ワードとの違いなども紹介していきます。 諭旨退職の意味とは 諭旨退職とは、懲戒処分の中で最も重い「懲戒解雇」に相当するような不祥事や非行が従業員にあった場合に、本人に反省が見られるなどの理由から、会社が温情措置として行うひとつ軽い懲戒処分のことをいいます。 そもそも「諭旨」とは、趣旨を諭し、告げるという意味です。 諭旨退職では、会社が従業員に懲戒処分に当たる事由を諭し、従業員が自らの過ちを認め納得した上で退職届を提出するよう勧告します。 それにより、形式上は懲戒解雇とはみなされませんので、退職金も全額もしくは一部支給され、転職時に配慮された措置と言えます。 ただし、諭旨退職に関する規定は労働基準法で定められているものではなく、会社ごとの就業規則や労働契約書によって定められるものです。 そのため、企業によって諭旨退職の定義や処分内容には差異があり、法的な決まりはないという点に留意しましょう。 諭旨退職と諭旨解雇の違いとは 諭旨退職と似た言葉で、「諭旨解雇」という言葉があります。 どちらも懲戒処分の1つですが、この2つの言葉に違いはあるのでしょうか。 懲戒処分の種類と合わせて解説します。 懲戒処分の種類 そもそも、懲戒処分にはどのような種類があるのでしょうか。 一般的には、 下記の様に定められていることが多いです。 戒告、譴責(けんせき)• 減給処分• 出勤停止• 諭旨退職(諭旨解雇)• 懲戒解雇 最も軽いものが戒告、重いものが懲戒解雇となります。 ちなみに、戒告は口頭での反省が求められるもので、譴責は書面での反省が求められるものです。 懲戒処分は就業規則によって定められるものですので、会社の規則内容によって違いがあります。 また、就業規則で定められていない懲戒処分は、懲戒処分とみなすことができません。 よくあるパターンとしては、役職などの降格の次に重い懲戒処分として諭旨退職や諭旨解雇が設けられているものでしょう。 諭旨退職と諭旨解雇の違い 諭旨退職と諭旨解雇の言葉だけで見ると、「退職」と「解雇」との違いがあるように見えます。 実際に、会社の就業規則によっては、退職と解雇の違いから下記のように取り扱う会社もいます。 諭旨退職 自発的な退職として退職届を提出させ、退職金が支給される 諭旨解雇 解雇の処分であるため、退職金に加えて解雇予告手当も支給される しかし、諭旨退職と諭旨解雇は同一のものとして、どちらかが就業規則に規定されているケースの方が一般的なようで、どちらも「自発的な退職として退職届を提出させ、退職金が支給される」と取り扱われるほうが実態に近いようです。 あくまでも、諭旨退職と諭旨解雇の定義は自社の就業規則でどう定められているかによるので、総務・人事部の方は、自社での取り扱いについて確認してみてください。 諭旨退職の離職票について 論旨退職の処分が下された場合、離職票での記載は自己都合になるのでしょうか、会社都合になるのでしょうか。 実務担当者としてはおさえておくべきポイントですので、こちらも解説していきます。 諭旨退職は会社都合?それとも自己都合? 労働者が退職後にハローワークで失業保険を申請する際、離職票を提出する必要があります。 離職票には「会社都合退職」「自己都合退職」の記載がありますが、どちらが記載されているかによって、給付までの待機日数や給付期間が変わってきます。 また、本人の転職にも影響する可能性があるため、記載がどちらになるかは非常に重要な問題です。 一般的に、論旨退職の場合、退職者本人に非がありあくまで温情として会社は退職を促したに過ぎないため、「自己都合」と解釈・記載されることが多いようです。 ただし、論旨退職としながらも実態として、退職勧奨に近いとハローワークが判断した場合、「会社都合」と補正が求められることもあるようなので、最終的に所轄のハローワークに確認をとる必要があります。 離職理由の書き方 総務部や人事担当が離職証明書を記載する際は、どうすればよいでしょうか。 その場合、離職理由は「通常4 2 労働者の一身上の都合」とし、その下にある「具体的内容記載欄」という項目のほうに「自己都合(諭旨退職)」と記載します。 諭旨解雇となる証拠書類があれば、添付してください。 また、雇用保険の資格喪失届「喪失原因」は「2」にチェックをいれます。 注意すべき点としては、ハローワークには論旨解雇という区分がありませんので、先ほども話があったように、内容によっては退職勧奨等に区分されることもあります。 中には、退職者が失業給付をもらうときに会社都合だと言い出すケースもあるようです。 会社都合の退職であれば、失業保険の支給制限を受けることなく、すぐに失業保険の給付を受けることができるため、退職者にとってメリットがあるのです。 しかし、退職者に懲戒解雇レベルの非があった場合の処分である論旨退職は、本来であれば会社都合にはなりません。 そのときはハローワークから会社に連絡がありますので、事実内容を説明しましょう。 諭旨退職の解雇予告手当・退職金はどうなる? これまで話をしてきた通り、諭旨退職の定義は就業規則で定義されたものによるところが強く、処分の内容、解雇手当・退職金の取り決めは就業規則に準じます。 しかし、諭旨退職処分に付されて、就業規則の取り決めどおりに解雇予告手当、退職金を取り扱ったとしても、判例として認められなかったケースもあります。 そういった判例も参考にしながら、諭旨退職の場合の解雇予告・退職金の取り扱いについてみてみましょう。 解雇予告手当について そもそも従業員を解雇する場合には、30日前までに解雇予告を行うか、予告なく解雇する場合には最低30日分の平均賃金である解雇予告手当を支払う必要があります。 ただし、従業員の責に帰すべき理由による解雇の場合には、労働基準監督署長の認定(解雇予告除外認定)を受ければ予告不要とされています。 それでは、諭旨退職の場合はどうなるのでしょうか。 会社の就業規則に「解雇予告手当を全額または一部支払う」と明記されていることもありますが、諭旨退職の場合には、解雇予告手当を支払う必要がないとされる判例もあります。 過去の裁判では、諭旨退職処分となった元従業員が解雇予告手当を請求しましたが、「懲戒処分として諭旨退職となったものであり、「労基法20条の労働者の責に帰すべき事由に基づいて解雇された場合」に該当するとみなされ、解雇予告手当を支払う義務は負わないと判決されたケースもあります。 解雇予告手当については、労基法の定めにより、万が一従業員が訴えたとしても基本的には支払わなくてよいものとみなされると解釈できるでしょう。 退職金について 諭旨退職時の退職金の取り扱いについては、「全額or一部を支払う」のどちらかが一般的ですが、中には、就業規則上で全額不支給とされている会社もあり、それについて退職金の支給を会社側に請求する場合もあります。 こちらも過去の判例から考察するに、諭旨退職である場合、全額とまではいかなくとも一部は支給すべきであると見なされる要素が強そうです。 それは、「諭旨退職」との処分の性質にあります。 諭旨退職とはそもそも、懲戒解雇より情状の余地があり「軽い懲戒処分」であるにも関わらず、懲戒解雇と同レベルである「退職金の全額不支給」と規定するのは社会的相当性からみて合理性がないという判例があります。 諭旨退職時の退職金については、懲戒処分ではなく諭旨退職を選択した時点で、懲戒処分と同等レベルの対応は行き過ぎであると判断される可能性を考え、減額・不支給措置の有効性をしっかりと検討して退職金支給の内容を決めましょう。 諭旨退職の退職金に関わる判例 ここで、実際に、従業員を諭旨退職処分にした場合の退職金に関する判例をいくつか紹介します。 X建設事件 X建設に勤めていた元従業員は、労災事故を隠ぺいしたとして、会社から諭旨退職処分とされましたが、元従業員は退職の意思表示の無効と、退職した日までの賃金、賞与および諭旨退職処分により20%減額された分の退職金の支払いを請求しました。 小田急電鉄事件 一方、懲戒解雇となった従業員が全額不支給となった退職金を請求した小田急電鉄事件では、「その退職金全額を不支給とするには、それが当該労働者の永年の勤続の功を抹消してしまうほどの重大な不信行為があることが必要である」ことを理由とし、退職金の全額不支給を認めず、3割の支給を認めています。 諭旨退職による退職金の減額を認めた判例は他にも多くありますが、いずれも個別事案における「減額・不支給の有効性」が争点となっています。 「従業員のそれまでの勤続の功労を抹消又は減殺してしまうほどの著しい背信行為」の有無と、当該行為が企業にもたらした損失、退職金規定と照らして、減額・不支給規定の有効性が判断されます。 諭旨退職は就業規則にしっかりと明記しよう 法律の定めがない諭旨退職は、企業の就業規則によって定義や処分内容が異なります。 従業員とトラブルが発生し、裁判沙汰になったとしても、まずベースとなるのは就業規定です。 退職既定の中に諭旨退職に関する記載がない企業も多いようですが、しっかりとしたルール制定が必要です。 また、就業規則に記載されているからといって、すべてが就業規則通りに認められるわけではありません。 諭旨退職に相当する事由か、また、処分に値するほどの行為であったのが争点になるので、きちんと事実と照らし合わせて処分を決定するようにしましょう。

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